パタンでおいしいナン・カレーを食べる-ネパールのタンドリー
カレーといえば、インドですよね。インドに一番近いのはネパールです。インドに引っ付いているし、インドから来た人たちが作っているから、ネパールでも本場の味を楽しめます。
とはいえ、せっかく観光で足を運んでも、安全でおいしい店はどうやって探せばいいのでしょうか?
それは地元の人に聞くことです。
今回は、地元の人が口をそろえて美味しいというお店を紹介します。
タンドリーって何?
タンドリーチキンといえば、 おいしい 鶏の丸焼きですが、そのタンドリーって何でしょうか?
上の写真の店先においてある青いやつです。もちろんお店によって色は異なります。
タンドリーとは、土の窯で中で火を焚いて高温で料理をする料理道具です。とはいえ、メチャクチャ重いので家に置くことはできません。持って帰ることもできません。
写真から分かるように、店のシャッターの外にあります。夜お店が閉まってもタンドリーは外に置いたままです。誰も盗みません。インド、ネパールではインド系の人のレストランにありふれていて、手作りで窯を作れるからです。
鉄の容器にセメントと土で作ってあります。下から火を入れる口があって、そこから火力調整をします。
そして、上部の穴から窯の内部に生地を貼り付けます。そして、高温で生地が焼かれて、香ばしいおいしいナンやロティを作ることができます。
写真の手前にある白い丸い物体は布で出来ていて、それに生地を貼り付けてタンドリー窯の中にさっと貼り付けます。焼けたら、鉄の棒でひっかけて窯の中から取り出します。
これがおいしいナンとロティの作り方です。
ネパールで美味しいナンを食べるにはタンドリーを探せ
とはいえ、ナンやロティはタンドリーが無くても作ることができます。
ネパールでは鉄製の平らなフライパンが売っており、それを使ってガスコンロで作ることができます。
ただ、香ばしさが全く違います。タンドリー窯で焼くと高温で焦げた黒い部分すら美味しく感じます。
ピザがオーブンでも作れるけど、窯で焼いた方がおいしいのと同じです。タンドリー窯を使うのがナン、ロティの本来の作り方です。
これはネパールでは大抵店先に置いてあります。たまに、キッチンの中に設置してある場合もありますが、大抵店の外にあります。ナンを食べるなら、このタンドリー窯があるお店を探しましょう。
大きさはドラム缶くらいです。基本丸いのですが、最近のおしゃれなレストランでは外から見えない位置に隠してあるので、タンドリーがあるか尋ねましょう。
種類が選べるナン、ロティとは全く違う味
ナンとロティは見た目も味も異なります。
お値段はロティが15ルピーくらい、ナンが35ルピーくらいです。
ロティは全粒粉と水と塩を混ぜて無発酵で作った平たい丸いパンです。パンと言っても分厚いクレープのような感じです。何重がの層になっており、香ばしくたんぱくな味わいで、健康に良いです。
ナンは強力粉を発酵させて作るモチモチした少し甘い二等辺三角形のパンです。かなり食べ応えがあり、ふわふわした日本でよく見かけるタイプもあれば、ロティのように何層にもなっている薄いタイプもあります。
種類も色々あり、プレーンナン、バターナン(ギウが塗ってある)、アルナン(マッシュポテトが混ざっている)、ベジナン(野菜を細かくしたものが入っている)などがあります。
バターナンに塗ってあるギウというんは、インドやネパールで料理によく使われる精製バターで、バターをさらに濾した高濃度なものです。常温では大抵溶けており、体にも良いと言われています。これがあると料理にコクが生まれます。
比較的新しい店では、日本で手に入るようなタイプのふわふわの分厚いナンが多いのですが、私は昔ながらの薄いタイプが好きです。薄くてロティに似ていますが、モチモチ感が違います。また、生地がカレーに絡んでとてもおいしいです。
この薄いタイプは、一般的に黒っぽいインド系の人(マデシ)が開いているお店で手に入ります。ただ、そういうお店は大抵狭くて汚いところなので、観光客には敷居が高いです。
カレーが美味しいジャワラケルのカレー屋さん
パタンで一番おいしいとされるカレー屋さんはジャワラケルにあります。
ジャワラケルは動物園のある大きなロータリーの交差点です。タメルから来る場合はタパタリの橋を渡って、プルチョークをそのまままっすぐ通り過ぎた先にあります。ラトナパークからであれば、ラガンケル行きのバスに乗れば1本で行くことができます。
ジャワラケルの交差点の前にネパールテレコムの大きなビルとタワーがあるのですが、その裏側にあるパン屋さんの隣にあります。
お店の名前はダイニック・ルンビニ・タンドリー・ボジャンラエです。意味は「毎日ルンビニタンドリー食堂」です。
ルンビニとはゴートン・ブッダが生まれたとされる聖地ですね。近年ネパールにあるという事が分かって、ネパールの自慢の一つになりました。
写真は私のおすすめメニュー、オムレットカレーとバターナンです。
オムレットカレーは、玉ねぎのみじん切り入りのオムレツの入ったカレーです。少し辛めですが、マサラの具合がちょうどよく、とてもコクのあるカレーです。
セットメニューは無いので、私はバターナンをひとつ一緒に頼みます。値段は70ルピー+40ルピーで合計110ルピーです。
ナンは大きいので通常3ピースに切られて提供されます。
ここのオムレツはふわふわで、カレーとよく馴染んで、とてもおいしいです。
大抵の店では味のない卵焼きのみじん切りが鎮座していたり、オムレツが面倒でアンダカリー(ゆで卵入り)に勝手に変更されたりしますが、ここはそんな事はありません。
最近店を改装してタイル張りになり、とても綺麗になりました。観光客にもおすすめです。また、ここは浄水器の水を使っているので、飲み水も安心してもめます。ポリバケツに浄水した水を入れているで見た目よくないですが。。。
ちなみに、チキンカレー、カナ(ダルバート)も、他のメニューもありますので、ご心配なく。近くのオフィスで働いている人や学生でランチタイム(11時~12時)はとても混んでいますので、12時過ぎてからがおすすめです。
ここはハーフカナ(ご飯が少なくおかわりができないダルバート)もあり、80ルピーなので女性にもおすすめです。
観光でパタンに来られましたら、ジャワラケルまでぜひ足を運んでみてください。
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