हुनु(हो)の活用-ネパール語文法(述語)

हुनु(हो)の活用-ネパール語文法(述語)

ネパール語と日本語の大きな違いは、述語にあたる動詞が活用するというところです。この活用は主語が何かによって変化していきます。

さらにネパール語を難しくする要因として、常に相手と自分の関係を意識して、自分より上なのか、同等なのか、下なのかを決定して話す必要があります。また、活用は性別によっても変化します。

文章の主語の分類の基本は、人であるかそうでないかです。主語が人であれば分類が存在しますが、物であれば分類は不要です。物の場合は人の分類の最下位の部分を適用します。

主語の分類は人称代名詞によって行う

人称代名詞は以下のように分類されています。

尊敬は自分より上、親近は自分と同じレベルか仲の良い人、無礼は自分よりかなり下を表します。

人称代名詞の詳細については、「ネパール語の人称代名詞(主語)」の記事を参照してください。

होの意味と用法

この活用はネパール語の中でもっともよく使われる述語の一つで、「物の識別」つまり主語が何であるのかを表します。

英語でいうところのBe動詞に相当し、「(主語)は○○です」の「です」に位置する言葉です。

文法は日本語と同じ流れで、(主語)+(目的語)+(述語)という流れになります。述語の部分に基本的には動詞を活用したものが置かれるのですが、物の識別の場合は「हो 」の活用が置かれます。

ちなみに、文法の解説書によっては、「हो 」の活用とも言われるし、「हुनु 」の活用ともいわれます。その所以は、動詞「हुनु 」の 「ऊ 」 の活用が「हो 」になるからです。ですが、述語として使用する場合は「हुनु 」の持っている「(ある状態から別の状態に)なる」という意味は表しません。

以下に、肯定文と否定文の活用を順に示します。

हो の活用-肯定文

「तँ 」と「ऊ 」の複数の活用は存在しないので、複数として表したい場合は「तिनीहरू 」や「उनीहरू 」の活用を使用することができます。

以下に例文を示します。

ネパール語日本語
म नेपाली हुँ। 私はネパール人です。
तपाईं मान्छे हुनुहुन्छ। あなたは人です。
तिमी राम्रो हौ। 君は良い(人)です。
तँ सानो होस्। おまえは小さいです。
उहाँ विद्यार्थी हुनुहुन्छ। あの方は生徒です。
उनी साथी हुन्। 彼は友達です。
ऊ कुकुर हो। あいつは犬です。

訳し方は意味に合うように意訳して構いません。例えば、「तिमी 」の行であれば「君は良い(人)だよ。」とか、「ऊ 」の行であれば「あいつは犬だ。」と訳せます。いずれにしても、物を識別しているという働きは変わっていません。

हो の活用-否定文

「तँ 」と「ऊ 」の複数の活用は存在しないので、複数として表したい場合は「तिनीहरू 」や「उनीहरू 」の活用を使用することができます。

以下に例文を示します。

ネパール語日本語
म विदेशी होइनँं । 私は外国人ではありません。
तपाईं जनावर हुनुहुन्न । あなたは動物ではありません。
तिमी नराम्रो होइनौ । 君は良くない(人)ではありません。
तँ ठुलो होइनस्। おまえは大きくありません。
उहाँ शिक्षक हुनुहुन्न । あの方は先生ではありません。
उनी मित्र होइनन्। 彼は親友ではありません。
ऊ बिरालो होइन । あいつは猫ではありません。

訳し方は意味に合うように意訳して構いません。例えば、「तँ 」の行であれば「おまえは大きくはない。」とか、「ऊ 」の行であれば「あいつは猫だ。」と訳せます。いずれにしても、物を識別しているという働きは変わっていません。

よく使う例文「これは何ですか?」

「हो 」の活用を使ってよく使う例文を考えてみよう。

” यो के हो ? “ – これは何ですか?

この文章は「これ」が何かを識別するために質問する疑問文です。

” यो पैसा हो। “ – これはお金です。

この文章は前述の質問に対する答えで、「これ」が「お金」であることを識別した文章です。

「यो 」は人ではないために、活用の分類としては「ऊ 」になるので、「हो 」が使用されているという事になります。

単語の意味は以下の通りです。

単語意味
यो これ
के
पैसा お金

ちなみに、肯定文と疑問文の違いは文末の記号だけです。そのため、発音する際は文末の「हो 」の音をしっかり上げることによって、疑問文であることが聞いている人に伝わります。