ネパール語学習のおすすめ本

ネパール語学習のおすすめ本

ネパール語を一生懸命勉強しているみなさん、マイナーな言語を選んでくれてありがとうございます。ネパール語は英語や中国語、スペイン語、ヒンズー語などと違って、たくさんの国またはたくさんの人が話す言語ではありません。

3000万人に見たいない人しか話さない、しかも特にネパールに住んでいる人しか話さない言語です。なぜなら、海外に働きに行くと英語かその国の言語を話すようになるからです

しかし、ネパール語学習は簡単ではありません。そもそも、参考文献が少ないのです。しかも、人気が出て売れる本もそもそも発行部数が少なく、品切れになってしまいます。かと言って、再販、増刷するにはマーケットが小さすぎる。辞書も高いものばかりで、インターネットの辞書は使えないものや英語ばかりです。

この記事では、ネパール語学習に向いている書籍や辞書を、ネパール在住6年、ネパール語教師歴2年である私が皆さんにお教えいたします。

ネパール語学習の目的は主に2種類あると思います。「旅行に行くので、少し話せるようになりたい」という場合と、「まじめにネパール語学習したい」場合です。それぞれに合わせて、説明したいと思います。

1.旅行に行くので、少し話せるようになりたい

旅行に行く場合や少し話してみたいという場合、あまり詳しい本は必要ありません。そもそも観光地にいるネパール人の大半は英語が話せます。それでも、現地語を話せばよろこんでくれるので、少しは話せると役に立ちます。また、トレッキングなどに行くと、必要になることもあります。その際、文章である必要はありません。単語をつなげて話せばいいのです。

この通称「ゆびさし」はシチュエーションごとに必要な文章や単語がまとめられていて、とても使いやすいです。カラフルで絵を中心としていますし、読み方がカタカナで書いてあります。末尾には、簡易的な日ネ辞書も載せられています。旅行や日常会話で使用するものは、ほぼ網羅されていると言っても構いません。

また、使用する日本人が多いこともあり、観光地のネパール人などは向こうからページをめくって、自分の言いたいことを指さしてくる場合もあります。

他にも、旅行用の本はたくさん売られていますが、数冊買いましたが私はこれが一番使いやすかったです。簡単に単語が調べられるので、度忘れした時などもいまだに使う本の一つです。

2. まじめにネパール語学習したい

まじめに学習する場合、カタカナ読みはお勧めできません。そもそも、ネパール語には、日本語にない発音や、何種類も似た発音がいくつもあります。そのため、カタカナにしてしまうと勉強したのに英語の話せない日本人のようになってしまいます。

発音の違いを理解するため、ネパール語表記、最低でもアルファベット表記を選択すべきです。また、正しい文法と語彙力が必要になってきます。しかし、残念なことに今現在しっかりと正しいネパール語が「分かりやすく」勉強できる本はありません。

なので、ピッタリなのはオンラインレッスンを受ける事なんです。といっても、大抵の日本人講師は発音が得意でなかったり、ネパール人講師は母国語のため分かりやすく教えることができません。しかし、あえて勧めるなら、この本になります。

基礎ネパール語は古い本ですが、最新のネパール語(国立大学のネパール語化で教えるもの)と比べても大体あっています。そして、必要なネパール語文法はほぼ網羅してあります。残念なのは、説明が初心者には分かりにくいことと、例文が分かりにくいことです。あと、動詞の活用語尾の表が見にくいです。

この本は、ネパール語の基礎をひと通り学んでから読み返すと、理解が深まり非常に効果的です。とはいえ、自己学習が得意な方であれば、この本を読み込んで、実際に使ってみることで、かなりの学習ができると思います。やはり大事なのは文法だからです。

あとは、辞書なんですが、ネ英、英ネなら良いものがたくさんあります。ただ、ネパールでしか売ってないんですよね。あと、ネネ辞書はNepali Brihat Shabdakoshですね。ネパール版広辞苑で、ネパールアカデミーのものが無料で公開されています。

日ネ、ネ日は大学書林から出ている三枝 礼子先生の辞書が一番ですね。

この2冊は、私もよく使います。ニュアンスも含めて日本語とピッタリ合うネパール語がたくさん乗せられています。100回調べて1回見つからないので、ネネ辞典で調べるぐらいの感覚です。何よりいいのは、発音がアルファベット表記で載せられていることです。

ネパール語ではワ(Wa)の文字なのにバ(Ba)と発音したり、全音表記なのに半音で発音したりと、標記だけでは発音を正しく知る方法がありません。この単語は、このように発音すると決まっているので、一度覚えれば問題ないのですが、初めて目にする単語は意味が分かっても発音が分からないことが多いのです。しかも、ネパールの辞書には通常発音は載っていません。

某国と同じく海賊版大国のネパールでは、この本のコピーというか製本されたものがあるお店で格安で売っています。しかし、それを買ったところで日本に持ち込めば法律に違反してしまいます。ですから、日本人たるものお金に糸目はつけずに購入しましょう。

辞書というのは、そもそも高額なものです。そして、日本で入手できる日ネ、ネ日辞書の他のものはこの辞書に比べると天と地ほどの差があります。他のものが役に立たないわけではありませんが、やはり語彙力の差は否めません。

ちなみに、ネパール語と日本語は文法の体系が非常に似ていて、日本語で説明するのに非常に向いています。ただ、残念なことにネパールはイギリスに傾倒しているため言語の解説本は、ネパール語でも英語でも非常に難解です。日本語で学ぶのに、恐らく上に上げた本以外にはありません。

一番いいのは使いながら学ぶことなので、ネパールに来ていただくか、うちのオンラインレッスンという事になります。他にも競合他社は多いのですが、コストパフォーマンスでは一番だと思っています。気になるかたはお問い合わせページからご連絡ください。

簡単でいいから知りたいという人は、Youtubeの「なんとなくネパールに住んでみた。」のginnさんの動画がおすすめです。のちのちまで役に立つ正しいネパール語というのではありませんが、初心者がちょっと使うために分かりやすく学ぶという観点では一番適していると思います。