野犬大国ネパール

野犬大国ネパール

ネパールは野犬がたくさんいます。日本では、保健所が頑張ってくれているおかげか、ほぼ見ることはありません。しかし、犬にすらプジャ(ヒンズー教の崇拝行為のひとつ)ネパールでは、犬が嫌われることがあっても、殺されることははほぼありません。

ネパールに来る際には狂犬病の注射を打ちましょうと言われます。心配な方はぜひ予防接種してこられることを勧めします。しかし、ネパールでは犬にかまれることはよくあるので、どの病院にも注射は常備してありますので、すぐ具に受けに行けば大丈夫です。しかも、高くても数百ルピーですので、ご安心ください。

といっても、心配ですよね。ネパールで犬に会ったらどうすればよいのか、それをお教えしましょう。

日中は、犬は穏やかです。その辺で寝ている犬はちょっかいを出さなければ、何もしてきません。人の近くで昼間っから日向で寝ていることが多いですが、彼らは無害です。こちらが起こそうとしても、「ん?なんだ、人間か。」ぐらいにしか思っていません。

また、普段からダルバートの残りやビスケットをもらっているので、人懐っこく近づいてくるものもいます。尻尾を振っていたり、吠えていなけれ、餌をもらおうとしているだけです。撫でてあげても特に問題はありません。

たまに、喜んでとびかかってくる犬もいますが、逃げると逆にけがをします。服が汚れるのを我慢して、受け止めてあげてください。多くの人は犬を歓迎するか、共存しているのです。

しかし、飼い犬に関しては、自分を偉いと思っているのか、吠えるものもあります。飼い犬は飼い主がいない場合以外は近づかない方が良いと思います。たまに襲ってくるものもいます。

また、肉屋さんの周りには犬の行列ができています。肉の切れ端、骨をもらおうとしています。どうせゴミになると、犬に上げる店主も多いので、血の匂いにつられて多くの犬が集まるわけです。彼らは人を怯えていることが多いので、下手にちょっかい出す必要はありません。無視しても大丈夫です。手を出すと、怒られることの多い犬はビクッとするか、逃げてしまいます。

道に立って、こちらをじっと見てくる犬や、家の前で座りながらも顔を起して見てくる犬は無視しましょう。目を合わさずにあまり近づかずに通り過ぎれば、何もしてきません。

そういう犬に近づいたり、じっと目を合わすと、吠えてきます。自分や自分の敷地を守ろうとしているので、彼らのエリア内から出るまで吠えながら追ってきます。通常、人によく怒られて蹴られたり、石やレンガを投げつけられているので、そのような反応を示すわけです。

特に男性や、子供たちは犬を傷めつけることが多いので、見ていてかわいそうです。けがをしているものも多くいます。病気を持っていることもありますので、お気を付けください。

ただ、夜に関しましては、犬に近づかないでください。狂暴になる野犬が多く、吠える犬も増えます。夜は特に集まっている犬には近づかないようにしましょう。夜は出歩かないのが基本です。

最近では、飼い犬に去勢手術をする人も出てきましたが、野犬はそうはいきません。そこら中で活気づいていますので、大量の子犬に出くわすこともあります。母親がいれば守ろうと吠えられますが、そうでない場合は犬と戯れることもできます。とてもかわいくて、持って帰りたくなります。

ということで、野犬大国ネパールでは、人と犬が共存しています。下手に刺激せず、彼らの人権もとい犬権を尊重してあげてくださいね。