誇大広告はネパールの専売特許
ネパールは看板がそこら中にあります。看板なので、広告なのですが…ちょっと問題があります。広告は基本的に真実を写すべきだと思いますが、ネパールではそんなことはありません。真実なんですけど、真実ではありません。
ネパールあるあるです。広告やメニューはものすごいクォリティが高い。
例えば、レストランに行けばメニューを見るのは楽しいです。ハンバーガー、コーヒー、ケーキなど、とてもおいしそうに写っています。モモやチョウミン、フライドライスなどのネパール地元の料理でもです。
オーダーしてみるとすぐに分かるのですが、料理の種類は写真と同じですが、見た目が全く違うものが出てきます。プロじゃなくて素人が作ったのかと思うほどです。
この店は大丈夫なのかと思いつつ、「写真と違うけどどういうこと?」と質問すると、大体帰ってくる答えは同じです。
「ヨ タ サンプル マットラ ホ」(これはただのサンプルですから)
真顔です。そんなこと分かってるでしょうと言わんばかりです。
そうなんです。この国では、こんなことが許されるんです。
先日、ベジ(野菜)ロールを屋台で食べた時のことを例に挙げます。お店の外観は冒頭の写真です。この店は、少し高いのですがおいしいのでよく利用します。
ベジロール、エッグロール、ダブルエッグロール、チキンロールなどいろいろあります。客寄せのための”サンプル”写真と実物を比べてみましょう。
色あせていますが、サンプルのロールはレタス、トマト、チーズを分厚めの柔らかそうな生地で巻かれています。美味しそうですね。
実物はどうでしょうか。ペラペラの生地に巻かれているのは、キャベツの千切りとインゲンのぶつ切りに、少しだけニンジンが入っています。あとは、マヨネーズとケチャップを混ぜたものにスパイスを少し加えたネパールスタイルのソースです。
これはこれで触感があって美味しいです。材料費は多分20ルピーかかってないくらいですが、お値段は120ルピーです。ここの屋台の場所代が1カ月25,000ルピーなのを考えると、まともな値段ですかね。
それはさておき、やはりサンプル写真と本物はまったく違います。なので、ネパールでメニューや広告の写真は参考にしないでください。実物が見れるときは必ず実物を確認してください。できないときは、物価と値段を考慮して賭けに出るしかありません。
どうしてこのような事が起こるかというと、メニューを自分で作らずに印刷屋にこんな感じでよろしくとラフだけ渡して任せてしまったり、ネットから良さそうな写真を探してきてそのまま使うからです。実際の商品を写真に撮って広告に載せるなんてことは、ほとんどありません。
説明文も信用できません。
例えば、住宅の屋上においてある水のタンク。お店には50年保証と書いてあります。50年以内に壊れたらワランティーつまり有償修理だけと何割かは製造会社がもってくれるというもの。
おかしいですね。売り出し始めて数年しかたってないプロダクトなのに、50年間は壊れないとどうやって確認したのか。ていうか、50年後に会社は存続しているのか。怪しいことだらけです。 お店の人に聞いてみると5年か10年は何ともないとのことです。
他にも、コンパネなどとして使われる合板(PlyWood)ですが、10mmは8mm、12mmは10mm、15mmは12mm、18mmは15mmの厚さで売っています。
ちょっと意味が分からないのですが、ローカルというわれるネパール製の低品質の合板はそんな感じです。インドからなど輸入であったりすると、その通りの分厚さが手に入ることもありますが、とても高額になってしまいます。
結論、ネパールでは現品を確認して買う方が良いと思います。もしくは、お店の人に品質など確認することをお勧めします。
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