調子の悪い時にVicks Inhaler-ネパール人おすすめ

調子の悪い時にVicks Inhaler-ネパール人おすすめ

「調子の悪い時はお湯を飲め」というのは、ネパール人の常とう句です。

ネパールでは、調子が悪い時に冷たいものはご法度で、温かいもの、特にお湯を飲むことが勧められます。「ちょっと調子が悪い」と言ったら、私の感覚では95%以上の人がこう言います。

それは、さておき。ネパールでは、調子が悪い時に違ったものが流行っています。

「これさえ吸っておけば、元気になる」ってホント!?

金持ちから貧困層まで、ネパール人なら多くの人が使っているものがあります。

それは、VicksのInhalerです。トップの写真に写っているものです。

パッと見て、リップクリームみたいに見えます。これを鼻に充てている人を良く見るので、頭おかしいんじゃないかと思っていました。

自分は知らなかったのですが、Inhalerとは吸入器の事なんですね。ふたを開けると、上と下に穴が開いていて、上の部分を鼻の穴に充てて息を吸い込むと、本体内部の粉(薬品)が吸い込まれるというものです。

ネパール人は、調子が悪い時、鼻の通りが悪い時、熱が出た時などに、このInhalerを多用します。

「それを吸うとどうなるの?」と聞くと、「すごく元気になるんだ」とか「花が通るようになるんだ」という答えが返ってきます。

とりあえず、元気の出る薬の様です。

ものすごく怪しいです。

しかし、何度も多用してよいものでしょうか?吸入器と言えば、日本では喘息とか気道に問題があるときに拡張するために限定処方で使う危険な薬です。

用法用量を守る必要がありますよね。

でも、この薬安いし、薬局ならどこでも買えます。ていうか、その辺歩いている人でも結構持っていたり、キーホルダー代わりに使っていたりする。

どんだけ好きやねんと突っ込みたい。

Vicks-Inhalerって何?

Vicksといえば、のど飴や、子供が風邪ひいて鼻が詰まった時に使うべポラップとかの会社ですね。薬品メーカーって感じがします。

薬局で頼むと箱で出てきます。

12本くらい入っていたと思います。もちろん、このサイズでは買いません。1本単位で購入できます。

よくよく調べてみると、危なそうな薬の様です。Google先生で調べてみてください。

基本はメントールが入っていて、鼻詰まりを直すためのものです。

ただ、その中にL-デソキシエフェドリンという成分が含まれているものがあるようです。これは、日本では覚せい剤に当たる物の様で、中毒性があるので常用するとやめられなくなるようです。

であれば、元気になった気がするのは当然ですね(^^;)

まぁ、メントールだけなら体に悪くはないかもしれませんが。。。

ドラッグではないのか?

日本の法律では禁止成分になっているL-デソキシエフェドリンですから、当然に日本には持ち込めません。微量ではあるものの覚せい剤という事になっています。

たしかに、日本ではコレ見たことありませんよね。

とはいえ、禁止成分に登録される前には、日本でも販売していたそうです。また、現在でも世界各国、特にアジア地域では普通に売られています。

ネパールで使用する分には法的には何の問題もありません。ただ、中毒になってしまったら問題がありますね。

日本には持ち込むことができないので、観光でお越しの方はお気を付けください。

とはいえ、調べてみるとこの成分が入っているものと入っていないものがあるようです。ですから、入っていないものであれば、日本に持ち込むことは可能なようです。

ただ、ネパールで販売しているものは箱にも、製品そのものにも内容物の記述は一切見当たりません。むしろ、印刷がにじんでいるので正規のものではなく、インドか中国でコピーして生産している製品かと思われます。

また、普通は製品ごとにパッケージに入っているのですが、そのパッケージも存在しません。ですから、内容物を確認することはできません。特殊な期間に持ち込んで検査しないと分かりません。

まとめ

私としては、使わない方がいいんじゃないかなぁと思います。

なぜなら、使わないネパール人は全然使わないけど、使っている人は何本も持っていて、調子の良い悪いに関係なく、定期的に吸入しているからです。

そして、皆さん口をそろえて「気分が良くなる」と言っています。もしかしたら、ドラッグも入っているかもしれません。

どちらにせよ、タトパニ(お湯)を飲んで安静にしていれば風邪は治るので、変な薬に頼らない方がいいのではないかと思います。