待ちに待った乾季到来-雨が降らないって素晴らしい?
ネパールの観光シーズンのメインは10、11月です。この時期がヒマラヤ山脈もそれほど寒くなく、空気もそんなに汚れていないので、トレッキング客が多くいて安全です。
例えば、アンナプルナベースキャンプ(通称ABCキャンプ)などへ行く人も多く、ネパール人もお金持ちはトレッキングに行ったりします。
季節的にはちょうど雨が降らなくなって、空気も比較的きれいからでしょうか。雨の時期のカトマンズは最悪です。雨季にカトマンズに旅行に来られた方がご存知かと思いますが、そこら中で掘り返しています。
カトマンズ盆地は人が多すぎるために万年水不足に悩まされています。雨の降る5月から9月は井戸も使えますが、乾季の最後4月ぐらいになると、井戸も乾いてしまい、給水車も何日待ちなんて状態になります。
ですので、雨が降らないのが良いってわけでもないのです。そのため、3年ほどは、カトマンズ盆地の北側にある水を引くために、工事がそこら中で行われています。メランシー(場所の名前)の水が来るのを人々は心待ちにしています。
そのため、メインの水道管の埋設、各家への水道管を通す工事、それに伴い下水管を拡大する工事が行われています。そのため、トップの写真のような状態になります。
別に工事を行うのは良いことなのですが、やり方がおかしい。やはり、ここはネパールなのです。すべてが無計画、非協力の世界なのです。
それぞれの工事は別の部署が行うため、掘り返しては埋めるの繰り返しです。そして、日本のように埋めなおしたら整地する訳ではなく、土をかぶるだけ。
太い下水管が埋まろうものなら、その体積の分地面は盛り上がります。そして、固めないので、雨が降ったら粘土質の土がドロドロになります。車やバイクが通るとその部分がへこみます。この繰り返しです。
なので、雨のシーズンに観光に来られる方は、現地で長靴を購入するか、クロックスのような洗える靴を履いてお越しください。消して、新品のおしゃれ靴で来ないように。
人の吐いた唾、犬や牛の排泄物、そこら中に捨てられたごみなどが道に散乱しています。そして、特にカトマンズの古い地域、パタンの中心部、バクタプルなどにお越しの際は、特にお気を付けください。
普通に道が水没しています。車やバイクは関係なしに高速で走りますので、横を通れば水を掛けられます。
そして、問題なのはこの水が何なのかということです。
そう、雨は下水管を通って川にそのまま流れ込んでいます。生活排水も、トイレの排水もすべて同じ下水管です。その許容量を超えて流れなくなった水があふれているので、相当汚いです。そして、臭います。
雨季の時期に旅行に来ない方が良い理由が分かりますよね。そして、この水は当然井戸にも帰ってきますので、水を給水車で買っていないお家はシャワーや水道は井戸水です。この水でシャワーを浴びていると思うとぞっとします。
下水管が無いところは、地面に穴を掘った浸透式タンクなので、そのすぐそばの井戸にも浸透してきますね。
どちらにしても、ネパールはそんなところです。水道水が風呂にもトイレにも飲料水にも使える日本とはレベルがあまりにも違うという事をお忘れなく。せめてうがいや歯磨きは購入した飲料水(カネパニ)で行いましょう。
逆に、トレッキングた村に旅行に行った場合は、湧き水などを使用できますので、その方がよっぽどきれいですね。
これからは乾季ですので、生活用水が徐々に枯渇していきます。そして、道は砂埃でまみれていきます。排気ガスも加わって、徐々にカトマンズ盆地からヒマラヤ山脈が見えなくなっていきます。
ネパールで本当にいい季節は短いです。今なら、関西空港からネパール航空の直行便もあります。多分、数カ月で取りやめになるのではと危惧していますが。ぜひ、この機会をお見逃し無いように。
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