基本的に人力で-ネパール流モノ運びのプロたち
ネパールは内陸国です。設置している国はインドと中国のみ。中国側はヒマラヤ山脈の間を縫ってチベット付近からの山道で、インドはインド北部の平らな道を長距離で運ぶことになります。
航空便で物が運ばれるといえば、それは郵便物くらいで、ほぼ陸路です。
そのため、物流は発達しそうなものですが、そこは極貧国。大きな壊れかけのトラックで細い渋滞の道をのろのろとやってきます。
しかし、都市部に入ると大きなトラックは幹線道路以外は入ることが許されていません。例えば、カトマンズの環状道路のリングロードの中は9時から20時だったと思うのですが、ビジネスアワーはトラック系の大型車は侵入禁止になっています。
では、物はどうやって運ぶのでしょうか?
まずは、小型トラックに積み替え
ネパールでは一部道路は深夜は封鎖されたりします。例えば、悪路で崖の下に落ちたりする危険があるので封鎖されることがあります。
そのため、多くの物流の車は夜か早朝に動いています。
リングロードまでたどり着いたとは、運びたい場所の近くの交差点からリングロードの外側に移動します。そして、小さいトラックに積み替えます。
この際、当然ながらフォークリフトなどは存在しません。人力で積み替えます。トラックの後ろのドアを引っ付けて、運び移していきます。
家電から食料品、機械などなど。何でも積み替えます。本当に力持ちだと思います。
そして、卸売店に届いたものはサプライヤーの小型のトラックやバイク、自転車で小売店に運ばれます。
都市部は人力で
都市部になると、人力で運んでいる人を良く見かけます。
なぜ人力なのかというと、フォークリフトとか積み下ろしの機会を買うお金が無いからですね。というか、そんなもの買うくらいなら力持ちのおじさんを呼んだ方が早いから。
大抵、荷物を置いておく倉庫は普通の家の2階とか地下だったりします。1階はアクセスしやすいように店舗になっているので、倉庫は奥に押しやられるわけですね。
トップの写真のように、米などの穀類はおじさんたちが手で運びます。一袋、30キロから50キロくらいありますが、3つくらいは余裕で担ぎます。
めちゃくちゃ力持ちです。
壊れた機械を修理に出すときも、運送屋なんてものはいないので、トラックを持っている人を呼ぶか、運び屋のおじさんを呼びます。
彼らは慣れたもので、ロープ一本持ってきて、ブツに引っ掛けたらひょいっと背負って行きます。この写真で運んでいる冷蔵庫は小さな方で、もっと大きなものを運ぶこともあります。
冷蔵庫、洗濯機、タンスに便器など、なんでも運びます。
すぐそこまでとかじゃなく、普通に何百メートル運びます。疲れたらおろして、もう一度担ぐときは通りすがりの人に助けてもらいます。
大抵はサンダルで運んでいます。
他にも、運ぶ方法はあります。
野菜は台車か自転車で運んでいます。
基本的には、卸売煎り場や田舎で仕入れてきたものを売り歩きます。
「アルー(じゃがいも)、サッカルカンダー(さつま芋)、アヨ~!(来たよ)」などと叫んでいます。
彼らは100キロくらいまでなら自転車で何でも運びます。米俵からセメント、野菜などです。
運ぶだけならバイクで運ぶこともあります。
ベッドマット、ガラス、50インチ強の大型テレビ、木材などなど、風の影響を受けながら必死で運んでいます。また、見つけたら写真をアップしたいと思います。
日本だと、確実に捕まるレベルの過積載も、この国では問題ありません。
他にも、リヤカーなんてものもあります。
これは、決して段ボールやごみを運んでいるのではありません。
スナックが入った段ボールを大量に積んで、日用品店を回っているのです。
日用品電は駄菓子的なものがたくさん売っており、子供たちが毎日買いに来ます。そのため、このようなおじさんが補充に回ってくるのです。
もちろん、直接買うこともできます。値段は変わりませんが。。。
このリアカーという三輪車は、ベッドやタンス、建設資材などなんでも運びます。トラックを借りるよりも安く、2,3キロの道のりなら300ルピー程度で運んでくれます。
私も150Ahの大型バッテリーを2つ買った時は家まで運んでもらいました。
他にも、写真が見当たらなかったのですが、トラクターを使う手もあります。建設資材は主にトラクターで運びます。後ろに二台を付けたタイプですね。ジーゼルエンジンなのでめちぇくちゃうるさいです。
ネパールで物を運ぶには
やはり、人力がおすすめです。
トラックなどを呼ぶとかなり高いです。タクシーもしかり。
基本的にドライバーは運んだり積み下ろしを手伝ってはくれません。
ですから、運ぶ人を呼ぶのが一番。自分が住んでいる家の大家さん、近所の人、モノを買ったお店の人にどうやって運べばいいか聞けば教えてくれます。
そして、お願いすれば安い人を探して呼んでくれます。
安い準備にいうとこんな感じ
- 人力(力持ちなおじさん)
- 自転車、バイク
- リヤカーもしくは三輪車
- タクシー
- トラック
しかし、外国人が自分で呼ぶと値段をふっかけて来るので、呼ぶのと値段交渉はネパール人に任せることをお勧めします。
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