祝日はどこにもお出かけするところが無い-ネパールあるある

祝日はどこにもお出かけするところが無い-ネパールあるある

今日はティハールの三日目、マープジャの日です。昨日がお金の神様ラクシュミのプジャの日だったので、人々は盛り上がっています。

ちなみに、プジャというのはヒンズー教の崇拝行為で、色々な宗教儀式や、赤い色粉とお米や花びらを混ぜたものを偶像につけてお参りすることを表します。それを、額につけることをティカと言います。

トップの写真はパタンの交通要所のラガンケルの本日の様子です。人混みがすごいです。また、通常の倍近い出店があって、とても込み合っています。

しかし、今日は祝日なのでお出かけ、つまり遊びに行くところがどこにもありません。どういう事が説明します。

祝日は休みの日なので、みんな休む

ネパールはヒンズー教と国の文化が密接に関係しています。今回の4日間の祝日もヒンズー教のお参りティハールのための祝日です。

ですから、学校は休みですし、会社も休み、銀行も休みです。

そして、みんなしてプジャをするために忙しく、家族や友人で集まって楽しむわけです。

問題は、ショッピング対象の服や靴、家電、生活用品、工具など、ほぼすべてのお店が休みになるという事です。レストランもカフェもお休みです。映画館やプールなどの遊ぶ施設もお休みです。散髪屋、ビューティーパーラー、マッサージ店なども休みになります。

このお店には、外国人が行きたい外国料理のレストランやカフェも含まれます。タメル地区では一部開いているお店もあるようですが、ほとんどは閉まります。

開いている店といえば、基本的に食料品店のみです。バトバテーニやセールスベリーなどのスーパー(ネパールで言うところのデパート)は、最近ではお祭りのメインの日以外は営業しています。

場合によっては、ガソリンスタンドも休みになるし、交通機関も休むところが出てきます。

宗教とかどうでもいい人がやっているお店はたまに開いていますが、ほとんどが休みです。

お金があって、宗教そっちそけで働きまくらないといけない人を除けば、みんなが休みになります。

ですから、日本のように休みなので外食に行く、商業施設に遊びに行くなどという事はできません。

通常のお店は休みでも出店は多い

一応、違法ではあるのですが、早朝と祝日の出店は警察によって黙認されています。

ズボン、靴、カバン、安い電化製品(日本人的にはゴミばかり)、果物、野菜などの出店が街の中心部に大量に出現します。

私の住んでいるカトマンズ盆地の南側のパタンではラガンケル、マンガルバザール周辺が該当します。

食料品以外では、中国やインドから大量に買い付けた品質の悪いものがたたき売られています。

また、祭りの日はプジャサマグリといって、 プリンタで大量印刷したヒンズー教の神様の絵であったり、プジャのための道具が大量に売りに出されます。日本でいうとお線香とかのたぐいですね。

しかし、ここで商売をする人はいわゆる貧困層(月収数千ルピー)の人です。自転車操業で、その日売ったもののお金で生活していたり、家が掘っ立て小屋の人などです。こういう日の売り上げで何とか生活しているため、稼ぎ時なのです。

レンガとコンクリートで作られた大きな家に住んで、十分な収入を得ている人(月収数万ルピー)は自分の仕事を休んで、家族と一緒に買い物にやってきます。

生鮮食品は早朝なら祝日でも手に入る

朝の5時台から陣取り合戦が始まります。

早朝3時や4時にカリマッティという場所にある中央卸売市場的なところで野菜や果物を買い付けた人や、村の自分の畑で収穫したものを担いだ人が、列をなしてやってきます。

そして、市場のまだ開いていない店の前に出店を開いていきます。また、チョークという広い場所があるのですが、そこにも大量の出店が出現します。

普通は通常の店舗が開く10時までには出店はいなくなりますが、祭りの時は店が開かないので一日中居座って商売を続けます。

もちろん、この人たちもプジャしに行きたいのですが、お金を稼いで生活することの方が優先されるという悲しい状況なわけです。

でも、そのお陰で祝日であろうと休みの日であろうと食料品だけは、早朝であればいつでも手に入ります。

その他の食料品店は、早朝と夕方だけはお店を開けて、日中は店を閉じて休んでいることが多いです。

結論:祝日はやることが無いので家でゴロゴロするしかない

ネパールは宗教的行事が非常に多く、それが生活と複雑に絡み合っているので、休む日はみんな一斉に休みます。ですので、外に出かけるところが無いのです。

そのため、休みの日、特に祝日は家でのんびりすることになります。

買い物は普段の日にするに限ります。

ネパール生活が6年を超えましたが、休みの日でもたくさんの施設が営業していて、お出かけできる日本がいまだに少しうらやましく感じます。

でも、ネパールほど極端なのはどうかと思いますが、儲かるときに働くことがシステム化されている日本の人も少し休んではどうかと思います。

ネパールに旅行にいらっしゃる方は、祭りを見に来る目的以外では、ダサインやティハールの時期を少しずらすことをお勧めします。