ネパール語の人称代名詞(主語)

ネパール語の人称代名詞(主語)

ネパール語の動詞には活用というものがあります。

主語が何かによって動詞、つまり述語になる部分が活用されます。その際、相手に対する尊敬のレベルによって活用語尾が変化します。また、主語が人以外、つまり物の場合は、尊敬を表す必要がなくなります。

※活用語尾に関しては、動詞の活用の部分で説明します。

名詞はどれも主語になりうるのですが、動詞の活用は人称代名詞のレベルによって分類されています。人か人でないか人であればどのレベルかという具合です。

人称代名詞とはネパール語で「पुरुषवाचक सर्वनाम」(purushwaachak sarwanaam)と言います。前半が人称、後半が代名詞です。

尊敬のレベル

種類としては、一人称、二人称、三人称です。それぞれ、単数と複数があります。尊敬のレベルには3段階あります。以下の表で説明します。

尊敬度用途
尊敬自分より上親、先生、上司、年上の人など
同列でも敬意を示す場合使える
親近自分と同列かちょっと下二人称の場合
自分と同列であったり、それより少し下、
親愛の情を感じる相手(子供や配偶者)
三人称の場合
自分と同列(彼、彼女と言い換えられる)
無礼自分よりはるか下自分より明らかに下のレベル
(お前、あいつと言い換えられる)
自分の子供にも使用されるが、丁寧な表現ではない

以下の表にて、ネパール語表記、発音表記を記します。なお、無礼の複数は文法規則上存在しません。

一人称

一人称は自分または自分を含む人を表す代名詞です。

ネパール語では「प्रथम पुरुष」(pratham purush)です。意味だけみると最初の人間になりますが、文法用語ですから気にしない。

一人称に関しては、自分を含むので単数、複数ともに尊敬のレベル分けは存在しません。

<一人称>単数複数
分類無し
ma
हामी[हरू]
hami[haruu]

一人称の複数に複数であることを表す単語「हरू」は不要です。「हामी」そのものが複数を意味しているからです。

二人称

二人称は自分の目の前にいる人を表す代名詞です。

ネパール語では「द्वितीय पुरुष」(dwitiie purush)です。

以下、括弧内の「n」は鼻音とします。

<二人称>単数複数
尊敬तपाईं
tapaai(n)
तपाईंहरू
tapaai(n)haruu
親愛तिमी
timii
तिमीहरू
timiiharuu
無礼तँ
ta(n)

三人称

三人称は自分や目の前の人を含まないの第三者を表す代名詞です。

ネパール語では「तृतीय पुरुष」(tritiie purush)です。

<三人称>単数複数
尊敬उहाँ
uhaa(n)
उहाँहरू
uhaa(n)haruu
親愛उनी
unii
उनीहरू
uniiharuu
無礼
uu

追加情報

ここでは、人称代名詞について説明していますが、人以外に関してはすべて三人称単数の「ऊ」が適用されます。ただし、人格として扱われるもの、例えば神やペットなどはその他の人称代名詞が当てはめられることもあります。

これらの人称代名詞と分類は必ず覚えてください。動詞の活用など様々な文法表現で必ず登場してくるからです。

また、ネパール語では自分と周りの人との関係を常に意識して、土の人称代名詞の区分に当てはまるのかを意識して文章を作る必要があります。